外来
限られた時間の中でもきめ細やかに対応する

脳神経外科を中心に脳神経内科・循環器内科・リハビリテーション科の外来診療を行っています。
定期受診の患者さん、救急搬送の患者さんの受け入れにも積極的に対応しています。脳卒中は急な発症であり、その後の迅速な対応が求められます。患者さんご本人はもちろん、ご家族の方の不安は大きいものです。患者さんご家族の立場に立った看護援助ができるように取り組んでいます。
これからの外来は、地域包括ケアシステムにおいて、病院と在宅、地域の間に位置する非常に大切な機能の一つに位置づけられています。患者さんが安心して地域で生活が送れるように、医師や他部門と情報共有してお手伝いができるように努めています。
脳卒中ケアユニット(Stroke Care Unit:SCU)[A館3階]
脳卒中ケアユニット(SCU)は、発症早期の脳血管障害(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)の患者さんを集中的に治療する専用病床です。脳神経外科医、看護師、リハビリテーションスタッフなど経験豊富なスタッフが、入院初日から密度の高い治療・看護・リハビリテーションを効果的に提供する体制と設備を整えています。
SCU(緊急入院に24時間対応する専門看護を提供)
脳卒中の患者さんは、突然の発症で救急搬送される場合や、いつもと違う症状に気づいて外来受診後に入院になるケースがほとんどです。そのため、脳卒中の急性期治療はもちろん、緊急開頭手術後のドレナージ管理、血栓溶解療法(t‐PA)、血栓回収術などの術後管理にも対応できるように、24時間重症患者さんを受け入れできる準備を整えています。超急性期は病状が変化しやすい時期です。SCUの看護師は、医師の指示のもと、あらゆる状況を予測しながら意識状態や麻痺の状態など患者さんの観察をおこないます。当院の患者さんは、突然の発症のために「昨日まで元気だったのに、体が動かない、話せない」と苦しんでいる方も少なくありません。緊迫した状況の中でも、患者さんやご家族の心理状態を理解しながら、多職種協働によるチーム医療を実践する中で、心を通わせながら看護の専門性を発揮できるように努めています。
急性期病棟 [A館3階]
安心して治療、手術が受けられるように多職種でサポートする

急性期病棟は、緊急入院の受け入れをはじめ、脳卒中や脳腫瘍、外傷性疾患の定期入院、周術期の患者さんの治療とケアを担っています。急性期の治療と並行して、発症早期からリハビリテーションを行い、早期の回復を多職種のスタッフで支援します。手術目的の患者さん、ご家族には、安心して手術が受けられるように、一つ一つ丁寧な説明を心がけ、一貫してサポートできるように努めています。
急性期病棟 [A館2階]
「治療の先にある生活を見据え」ケアを提供する

A館2階病棟は、急性発症の脳血管障害、頭部外傷、痙攣発作などの治療とケアを担う病棟です。
緊急入院の受け入れはもちろん、患者さんの多くは重度の意識障害、手足の麻痺や言語の障害を抱えています。症状が不安定な時期でもあるので、細やかな観察はもちろんですが、治療が終了したその先の生活を見据えたケアを提供することを念頭においています。多職種とも協働し、合併症を予防しながら生活の基本となる身体を起こすことに取り組んでいます。少しずつ意識障害が改善し、反応がでてくることを御家族とも共有しながら、生活の質に配慮したケアを提供しています。
地域包括ケア病床 [A館2階]
「望む暮らしの実現に向けて」チームでケアを提供する

「地域包括ケア病床」とは、急性期治療を終了し、すぐに在宅や施設へ退院するには不安のある患者さんに対して、在宅復帰に向けて環境調整などの準備を整えるための病床です。脳神経外科に入院する患者さんは、少なからず手足の麻痺や言語の障害等の後遺症に直面しています。患者さん、ご家族が望む暮らしの実現に向けて、それぞれの価値観や人生において大事にしていることなどを尊重し、退院準備をしっかり整え、安心して地域に戻れるように支援することを目的としています。退院後も在宅生活をサポートできるように、介護者や環境の事情、体調の変化などにより、一時的な入院が必要な場合にも、地域のケアマネージャー等と連携し、病院と地域・在宅生活の間をつなぎ対応します。在宅復帰支援計画に基づいて、主治医・看護師・リハビリテーションスタッフ・医療ソーシャルワーカー(MSW)等が協力し、患者さんの在宅復帰に向けた準備を行っていきます。
在宅サポート入院
地域包括ケア病床では、在宅サポート入院(介護家族支援短期入院)の対応可能です。詳細は「在宅サポート入院」をご覧ください。
- 在宅で介護をしているご家族の病気や事故などの社会的事情にて在宅介護が一時的に困難な場合
- 在宅で介護をしているご家族の介護疲れの一時的軽減を希望された場合
回復期リハビリテーション病棟 [B館2階]
最大限の回復を目指して、チーム全体で役割を担う

脳卒中などの脳血管障害で、急性期治療を受けた後なるべく早く在宅復帰できるよう日常生活動作(ADL)の改善を目的としたリハビリテーションを集中的に行います。
当病棟では医師をはじめ看護師・介護福祉士・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・管理栄養士・医療ソーシャルワーカー(MSW)などの専門職がチームとなり、個別プログラム(リハビリ総合実施計画書)を作成し実践しています。職種間の情報を共有しチームアプローチの充実を図り、患者さんの状態や家庭環境に合わせ、問題解決に向けて医療・看護を提供します。カンファレンスを実施し早期の社会復帰を目指していきます。
手術室
安全で質の高い手術室看護を実践

手術室では脳腫瘍摘出術や脳動脈瘤クリッピング術などの開頭術やカテーテルを用いた血管内手術を含め、年間で350件以上の手術を行っています。また、血管造影検査の介助や術前訪問など手術室ならではの看護に力を発揮し、患者さんの不安軽減に努めています。 医師、麻酔科医、看護師、臨床工学技士、検査技師が協力し、安全を最優先とした手術に取り組んでいます。